意識が高く、他の大学院の入試を受けたいと思うのはとても良いことです。
しかし、大学受験みたいにみんなが受けるわけではないので、大学院入試がどのようなものなのかわからないですよね。
そんな人のために、大学院入試のシステムと時期について解説していきたいと思います。
システムと流れを知ることによって、大学院入試の準備や勉強に遅れるということがなくなります。
それでは、大学院入試の流れとその勉強の流れについて解説していきます。
1. 大学院入試の流れ
大学院入試のおおまかな流れは以下の表の通りです。
では、項目ごとに1つずつ解説していきます。
1.1 研究室候補選定 (1~2月)
最低でも2年間通うことになるので、研究室選びはかなり重要になってきます。
候補の上げ方は、大学と研究内容だけでまずは判断していくことになります。
調べ方は、行きたい大学の研究室のホームページを確認して下さい。
ざっと見た感じ良いなと思うものを、お気に入り登録やブックマークに保存するなどして、候補を上げていきましょう。
その後の研究室の選び方については以下の記事をご覧ください。
【外部生必読】研究室の選び方は?ランキング形式で8個の基準を解説 | 院試ストラテ (today-hakken.com)
1.2 研究室訪問 (3~4月)
研究室訪問って具体的にどんなことをするんだろう?
研究室訪問は、教授に研究内容のことについて詳しく教えてもらったり、研究室の学生と話しをして、入試の情報を得ることができたりします。
その時に、過去問や先輩が解いた過去問の答案をもらえることもあるので、必ず行くべきです。
研究室訪問の流れ
教授にメール(アポ取り)
⇓
研究内容の説明
⇓
研究設備紹介
⇓
学生と会話
研究室訪問のタイミングは、2月は大学入試や卒論など教授が立て込むので、3月がベストのタイミングになってきます。
また、大学院入試説明会が3月,4月あたりにある大学もあります。
大学のホームページにお知らせがあるので、見逃さないようにしましょう。
研究室訪問について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【外部生必読】研究室訪問とは?流れとやり方を徹底解説 | 院試ストラテ (today-hakken.com)
1.3 推薦入試 (5~6月)
推薦試験を受けるには、学校の成績が必要になってくることがほとんです。
試験当日は、面接試験のみの大学が多いです。
試験内容や推薦入試を受けられる条件は、大学や専攻によって違うので募集要項を確認しましょう。
推薦入試について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
大学院入試の推薦とは?外部生の推薦入試について徹底解説 | 院試ストラテ (today-hakken.com)
1.4 一般入試 (8~9月)
一般入試は、筆記試験と面接の2つの試験の合計得点で決まるところがほとんどです。(面接試験は配点が書かれていない所がほとんど)
では、その2つの試験について詳しく解説していきます。
筆記試験
理系であれば、科目は英語、数学、専門科目といったところでしょう。
- 英語
TOEICやTOEFLなどの外部テストが多く、稀に大学独自に作った問題があります。
ほとんどの旧帝大はTOEIC,TOEFLの両方を使用していますが、東大はTOEFLだけが多い印象です。
TOEICの点数でいえば、600点ぐらいが旧帝大でのボーダーになります。 - 数学
化学系であればないですが、物理系の人ならばほとんどの大学であります。
学科にもよると思いますが、線形代数、微積分、ベクトル解析、複素関数、フーリエ解析などが範囲になってきます。 - 専門科目
その学科の専門科目であり、選択科目になっている場合が多く、英語に比べると配点が高い傾向にあります。
大学院入試の難易度については、以下の記事をご覧ください。
大学院入試の難易度|関関同立,MARCHでも京大に行ける! | 院試ストラテ (today-hakken.com)
面接
確認事項や志望動機などだけ聞かれる場合や、筆記試験のできなかった所をもう一度解かされるという所もあります。
詳しい面接対策については以下の記事をご覧ください。
大学院入試(院試)の面接対策|質問に対する事前準備で決まる? | 院試ストラテ (today-hakken.com)
1.5 二次募集 (12~2月)
大学受験のように後期試験のようなものってあるのかな?
二次募集(後期試験)をしている大学も少数派ではありますが、行っている大学もあります。
そのほとんどは、2月あたりに行われる所が多いです。しかし、9月や12月に行われたり、一次募集と違って行われる時期がかなり異なります。
気になる大学は、募集要項を見て確認しておきましょう 。
- 募集要項で詳しい日程を確認
- 推薦を考えている人はより早めに行動
2. 勉強の流れ(一般入試)
8月に試験があることを想定した、一般入試対策の流れは以下の通りです。
大学院入試勉強を始める時期としては、3年の8月頃から勉強すると余裕を持って、準備を進めることができます。
では、項目ごとに1つずつ解説していきます。
2.1 TOEIC対策 (8~3月)
願書の提出の時期を考えると、最低でも6月のTOIECの試験が受けることができる最後の試験になることが多いです。
対策は早めに行い、3月までは良い結果が出るまで何度も受けましょう。
専門科目に比べると、TOEICの配点は小さいことが多いので、3月の試験で最後にするのがベストです。
TOEICについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
大学院入試でTOEICは何点必要?院試のTOEICについて徹底解説 | 院試ストラテ (today-hakken.com)
2.2 基礎固め (8~3月)
自分の大学の教科書を読み直して、まずは内容の理解を進めましょう。
その後、自分の大学でもらったプリントを演習して基礎力をつけていきましょう。
このように勉強することによって、外部試験の問題を解く上で必要な基礎力がつきます。
自分の大学の試験はプリントからほとんど出るため、内部試験の対策にもなるので一石二鳥です。
2.3 問題演習 (3~9月)
過去問をある程度解けるまでのレベルに持っていくために、市販の問題集を解いて応用力をつけましょう。
ここで大切なことは過去問を意識することです。
過去問をざっくり見て、難易度よりはるかに難しい問題を解く必要はありません。
取捨選択して問題を解いていきましょう。
2.4 過去問演習 (5~9月)
過去問をある程度解けるようになれば、過去問を解きまくりましょう。
大学院入試は、過去問の傾向通りにほとんど出題されます。
ほとんど同じような問題もでることも大学受験と違って多いです。
大学によりますが、点数は6割が合格ラインになることが多いです。
過去問について詳しくは以下の記事をご覧ください。
大学院入試(院試)は過去問が超重要?|入手から解答作成まで解説 | 院試ストラテ (today-hakken.com)
2.5 滑り止め対策 (6~7月)
成績が良くても、推薦を使えないので、外部試験だけでなく、自分の大学の試験も受ける必要があります。
外部試験と試験科目が完全に被っている場合は特別に対策する必要はないでしょう。
しかし、過去問はある程度解く必要はあるので、5年分は解いておきましょう。
- TOIECは早めに受験
- とにかく過去問を解けるようにする
3. まとめ
外部の大学院入試は、早く行動しなければ手遅れになることもあります。
外部の大学院入試に興味をもったら、まずは大学のホームページを見て研究室候補を決めていきましょう。
早く行動すれば、研究室を選べる時間が増えて、より自分の行きたい研究室が見つかりやすくなり、後悔のない選択をすることができます。